笊の水汲み あるいは日々の猫 ーfixxによるブログ的な何かー

2009年11月17日(火) 14:31

瓦礫

もはや、いかなる修辞、メタファーの必要もなかった。
今日そこにあったのは、決定的なやさしさの欠如であり、回復不能に失われた人間性であり、貧しい想像力であり、私たちの生きる時代の残念な輪郭にすぎなかった。

4月9日を期限として退去を命じられていた水辺の住人たちの家は、ことごとく引き倒され、積み上げられた残骸になっていた。


引き倒され、積み上げられた家


猫の遊び場跡


生活の痕跡


ただ一匹で瓦礫を眺めていた


この猫にとっては、それでもまだ家なのか




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