笊の水汲み　あるいは日々の猫　ーfixxによるブログ的な何かー

きみはもしかして女の子かな？

河口からの風は、海を押し上げてくるんだ。

なんの。
寒いくらいで、
表情を形作る筋肉が’凍ることはない。

雨でもなく、晴れでもない。
寒いばかりの冬の昼。

けんかの続きをやるんだ。
雨が止んだら、あそこへ戻って。

フライパンごと捨てるなんて、失敗してるにきまってるのに。

僕らは僕らの待つことを浪費する。
きみはだれを待っているのかな。

今日は日が悪い。
もういかなくちゃ。

だまされちゃいけないよ。
濡れた木々は暖かそうに見えるけど。

もう何度目かの冬。
大丈夫。
ペシミズムの技法を信じるには、経験を積みすぎたよ。

雨が来るから、
どこもからっぽ。
こんなところにいてはいけない。
私もじき、塀の向こうへ行くつもり。

風邪のけだるさのなか、横になって目を閉じると、さまざまな猫のことを思い出す。

昨年１月に里子に出た白の長毛・オッドアイの雌猫「毛玉」。
いまは里親さんの家で「涼（すず）」という名前で暮らしている。

猫アートの作家・佐山泰弘さんにお願いして、うちにいた頃の毛玉のフィギュアを作っていただいた。

佐山泰弘ウェブサイト
http://homepage2.nifty.com/workshop-tamaya/

里親募集時の毛玉
http://cattail.halfmoon.jp/ms.cgi?t=sketch&blogid=&ShowDiary_file=/text/1230087007

夜更け、暗い病院の塀からうかがう瞳。
こわい？こわいの？
ここ、皮膚科なのにさ。

風も土も冷たいけれど、
この色あいが少しだけ暖めてくれる。

ひとり、
ひっそりと佇む。
それさえも冬の景色。