笊の水汲み　あるいは日々の猫　ーfixxによるブログ的な何かー

風邪っぴきでカメラを構えていると、どうもみんな不審そう。
具合悪い？と聞かれているようで、わかっちゃうもんだね。

まだかな、まだかな。

道は絞られた未来。
目を塞がれた可能性。
だから、
寝床くらいにしかならないのさ。

うんうん、違うと思うぞ。

初対面なのに物おじしない雄。
横をすり抜け、どこかへ歩み去った。

行く先が明らかにされず、
つま先をさまざまな方位に導く道。
尖った曲がり角と非常階段の隙間が、
今日の待ち合わせ場所。

隠れきっていたつもりだったらしい。

門柱の上で、グミの木の見張りをしていた三毛さん。
盗らないから大丈夫だよ。

風の通り道を見つけて、
今日はなにもしない。

ついさっき、足が国境を踏んづけた。
ここはもう、知らないテリトリー。

陽の光、コントラスト。
草の色と照り返し。
まるで夏。

昼の陽射しのようではないけれど、
わずかに暖かく、やわらかい光。
なくしてしまった記憶
のような。

なんだ、翼があっても
鳥は空の虜じゃないか。

いてもいい場所、
存在が許される番地。
そんなものが見たいわけじゃない。
きみたちがいなければならない光景、
その時と場所こそが、
見つけなくてはならない
ひつような場所なんだ。

雨が止み、強い陽がさす。
どこへ行こう。

かくして、
再び夜の帝国に主が還った。

表通りからほんの少し踏み込んだ路地。



事件は起きた。



どうしたというのか？



背後には怪しの視線。



って、あれ起きちゃった？



子猫がこんなところで寝ちゃダメだよ？
まったく豪胆にもほどがある。